How Can We Help?

Categories
< 全ての記事

頭が忙しいと、誘惑に負けやすい?

細川院長

「トロリとした濃厚なダークチョコレートのケーキと、フレッシュなフルーツの盛り合わせ、お好きな方をどうぞ」と言われたら、どちらを選びますか?

そりゃ、チョコレートケーキが魅力的ですよね!

でも、健康のためを思えば、フルーツ盛り合わせを選ぶべきだし……。

理性で選ぶならフルーツ盛り合わせだけれど、本能的にはチョコレートケーキを選んでしまいそう……。

細川院長

誘惑に負けて本能的欲求に従ってしまう、そんな経験は誰にでもありますよね。

あるある!

でも、誘惑に負けないときもあるんですよ。

どういったときに誘惑に負けて、どういったときに負けないのかしら?

細川院長

それを「認知負荷」の面から説明した研究があります。

This article examines how consumer decision making is influenced by automatically evoked task-induced affect and by cognitions that are generated in a more controlled manner on exposure to alternatives in a choice task. Across two experiments respondents chose between two alternatives: one (chocolate cake) associated with more intense positive affect but less favorable cognitions, compared to a second (fruit salad) associated with less favorable affect but more favorable cognitions. Findings from the two experiments suggest that if processing resources are limited, spontaneously evoked affective reactions rather than cognitions tend to have a greater impact on choice. As a result, the consumer is more likely to choose the alternative that is superior on the affective dimension but inferior on the cognitive dimension (e.g., chocolate cake). In contrast, when the availability of processing resources is high, cognitions related to the consequences of choosing the alternatives tend to have a bigger impact on choice compared to when the availability of these resources is low. As a result, the consumer is more likely to choose the alternative that is inferior on the affective dimension but superior on the cognitive dimension (e.g., fruit salad). The moderating roles of the mode of presentation of the alternatives and of a personality variable related to impulsivity are also reported.

Baba Shiv, Alexander Fedorikhin “Heart and Mind in Conflict: The Interplay of Affect and Cognition in Consumer Decision Making”. Journal of Consumer Research, Volume 26, Issue 3, December 1999, Pages 278–292,

細川院長

ここでは、2桁の数字(72など)を覚えてもらうグループと、7桁の数字(5981463)を覚えてもらうグループに分かれました。

7桁かぁ。

覚えておくには、頭の中で繰り返さないといけないわね。

細川院長

そうです。

その頭の中が忙しい状態で、チョコレートケーキとフルーツ盛り合わせのどちらかを選んでもらったのです。

頭の忙しさの違いで、選ぶ選択肢は違ったんですか?

細川院長

はい、そのとおりです。

頭が忙しいグループ(7桁の数字を覚えなければいけなかったグループ)は、余裕のあるグループ(2桁だけ覚えればよかったグループ)と比べて、チョコレートケーキの誘惑に負けることが多かったことがわかりました。

なるほどー。

細川院長

つまり、脳の高次機能を覚えることに使ってしまうと、冷静な判断をしにくくなり、目の前の誘惑に負けやすくなるわけです。

わかる気がします。

考えないといけないことが多くて頭が忙しいと、いい加減な決定をしてしまって、後で「なんであんな風に考えたんだろう?」と思うこと、ありますもの。

細川院長

そうですね。

頭に余裕がないといい加減な決定をしがちになるので、ものごとは一つずつ解決し、余裕のある状態で考えたいですね。

細川院長

では、この知見を臨床ではどう活かせば良いでしょうか?

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

既存ユーザのログイン

   
コンテンツ