自傷行為（リストカットなど）の背景には何がある？

　自傷行為は何のために、どうしておこなうのでしょうか？　その背景には、何があるのでしょうか？

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1.　自傷行為の目的：何のために自分を傷つける？

●自殺目的とはやや違います　▶ すぐに自殺につながるとは限りませんが、中長期的には危険が高いため注意が必要です

●目的①：辛い感情（不安、焦り、緊張、落ちこみ、孤独、怒りなど）を紛らわせたい　▶ 精神的苦痛を肉体的苦痛で紛らわせることができる

●目的②：生きている実感を確認したい　▶ 自己否定感が強く生きている意味を見失いがちでも、自傷することで自己感覚を回復することができるカタルシスがある

●目的③：自分の辛さにまわりに気づいてもらいたい、心配してもらいたい

●つまり、自傷行為は本人なりの対処行動、援助希求行動といえます　▶ 対処方法、援助希求行動として別の手段を一緒に考えていくことで、収まっていきます（別頁参照）

●現在のストレス（他者との葛藤、喪失体験）

●過去の体験に起因するストレス脆弱性（いじめ被害、虐待、家庭内暴力、不適切養育、過干渉など）

●環境要因（自傷行為を行う知人の存在、ネットやメディアの影響）　▶ 情報に影響されて始めることが多く、早期であれば影響を避けることで収まります（対処しないと逆に周囲に広がっていく）

●精神疾患（境界性パーソナリティ障害、解離性障害など）

この内容は『教職員のための　生徒のこころのケア一問一答』（思春期発達研究所）の抜粋です。本資料は教職員の方が自由にお使いいただけます。印刷できるようPDFファイルを載せておきますので、校内でご活用ください。

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