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心理検査:WAIS・WISC結果の活用?
生徒の特性を把握するための知能検査WAIS-IV・WISC-IVの結果は、どう活かせばよいのでしょうか?
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1. WAIS-IV・WISC-IVの結果例
●健常例では一般的に、4つの指標(言語理解・知覚推理・ワーキングメモリー・処理速度)は同程度の水準になります
●注意欠如多動症(ADHD)では、言語理解や知覚推理に比べて、ワーキングメモリーや処理速度が有意に低いことがよくあります
●自閉スペクトラム症(ASD)では、知覚推理に比べて、言語理解・ワーキングメモリー・処理速度が低いことがあります
2. 活用例(簡略版)
●言語理解が他の指標より低い場合、言われたことを理解して自分の意見を述べるのが苦手で、学習面でもつまづきやすくなります ▶ 予習プリントや、個別指導で語彙や一般知識の獲得を図ります(手を動かしたり、図を使う方法が有効です)
●知覚推理が他の指標より低い場合、図表を理解したり、段取りを考えるのが苦手です ▶ わかりやすいデザインのプリント(図表が絞られている、記入箇所が明確など)を使ったり、段取りを例示することが有効です
●ワーキングメモリーが他の指標より低い場合、一度に複数の指示を受けたり、同時に複数の作業をすること(マルチタスク)が苦手です ▶ 指示を一つ一つする、一つの作業を終えてから次の作業に進む、注意を妨げる刺激を減らすことで、ミスややり残しが減ります
●処理速度が他の指標より低い場合、考えて判断し、行動し、完了することに時間がかかります(言語理解が高いと理解はしているように見えるため、怠けて見えることがあります) ▶ 時間をかければできるため、待つことが大切です
印刷用資料
この内容は『教職員のための 生徒のこころのケア一問一答』(思春期発達研究所)の抜粋です。本資料は教職員の方が自由にお使いいただけます。印刷できるようファイルを載せておきますので、校内でご活用ください。
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