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自殺を予防するにはどんな介入がある?

 自殺を予防するには、リスクに応じて、いろいろな介入のレベルがあります。

1. 全体的予防介入

●集団全体を対象とする ▶ 学年全体の研修など

●クラスや友達グループへの所属感を高める ▶ 「自分はここにいてもいいんだ」という感覚

●自尊感情、自己効力感を育む ▶ 「自分には生きる価値がある」という感覚

●困ったときに他人を頼れるようにする ▶ 「信用できる大人は友達以上に力になってくれる場合がある」という感覚

●友人の悩みを聴いて支えることを勧めつつ、自殺のような深刻な話題については、友人が一人で抱え込まず大人につなぐことも大切と伝える

2. 選択的予防介入

●自殺リスクが比較的高い集団を対象とする ▶ 健康診断やアンケートでスクリーニングする

3. 個別的予防介入

●自殺リスクが極めて高い個人を対象とする ▶ 自殺未遂者などをピックアップする

4. 道徳の授業は自殺予防になるか?

●道徳の授業は自殺予防効果は低い(松本, 2014) ▶ 授業自体に意味はある

●「命は尊い」というメッセージは、自分が大切にされた経験が乏しく自尊感情が低い生徒には届きにくく、疎外感と孤立感を強める(窪田, 2015) ▶ 自尊感情を養うことが重要

●「命を粗末にしないで」というメッセージは、自殺を考える人を追い詰めてしまう

参考文献

松本俊彦「子どもの命を救うために~大人が、社会がするべきこと~」地域保健2月号, 40-47 (2014)

窪田由紀編『学校における自殺予防教育のすすめ方──だれにでもこころが苦しいときがあるから』遠見書房. (2015)

印刷用資料

この内容は教職員のための 生徒のこころのケア一問一答(思春期発達研究所)の抜粋です。本資料は教職員の方が自由にお使いいただけます。印刷できるようPDFファイルを載せておきますので、校内でご活用ください。


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